中島敦の小説、『山月記』に出てくる台詞、「その声は、我が友、李徴子ではないか?」を使用するコピペをまとめてみました。
元ネタ
唐の時代に官吏である主人公の袁傪が虎になってしまった旧友、李徴と出会うシーンの台詞が元ネタです。
残月の光をたよりに林中の草地を通って行った時、果して一匹の猛虎が叢の中から躍り出た。虎は、あわや袁傪に躍りかかるかと見えたが、忽ち身を飜して、元の叢に隠れた。叢の中から人間の声で「あぶないところだった」と繰返し呟くのが聞えた。その声に袁傪は聞き憶えがあった。驚懼の中にも、彼は咄嗟に思いあたって、叫んだ。「その声は、我が友、李徴子ではないか?」袁傪は李徴と同年に進士の第に登り、友人の少かった李徴にとっては、最も親しい友であった。
中島敦 山月記
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